スタッフブログ

『二番目の悪者』(林 木林著)を読んで


2026年7月6日(月)

 「考えない、行動しない、という罪」という表紙に書かれたこの言葉に惹かれて、『二番目の悪者』という絵本を手に取りました。絵本といっても子ども向けというより、大人だからこそ考えさせられる一冊です。

物語は、一つの噂から始まります。真実かどうかを確かめる人はほとんどいません。それでも噂は次々と広がり、多くの人が「みんなが言っているから」と信じてしまいます。自分は直接ひどいことをしていないつもりでも、その噂を広めたり、何も言わずに見過ごしたりすることで、少しずつ大きな出来事へとつながっていきます。


読みながら、「自分だったらどうするだろう」と何度も考えました。人は誰でも、自分で確かめるより、周りの意見に流されてしまうことがあります。私自身も例外ではありません。だからこそ、この絵本は他人事ではなく、自分自身への問いかけのように感じました。

 

今はSNSなどで、たくさんの情報があっという間に広がる時代です。

便利になった反面、間違った情報や思い込みも、一瞬で多くの人に届いてしまいます。

「本当かな?」と立ち止まること、「自分の目で確かめよう」と考えることが、以前よりずっと大切になっているのかもしれません。


また、この本を読んで印象に残ったのは、「何もしないことも一つの選択なのだ」ということです。誰かを傷つける言葉を言わなくても、見て見ぬふりをすることで結果的に傷つけてしまうことがある。

反対に、勇気を出して一言声をかけたり、事実を確かめたりするだけで、救われる人もいるのではないでしょうか。


ページ数は決して多くありません。しかし、読み終えたあとも何日も心に残り、「自分ならどう行動するか」を考え続けたくなる絵本でした。物を手放す「断捨離」と同じように、思い込みや先入観も、ときには手放してみる。

そんな大切さを教えてくれる一冊でした。

 

by かなへび