ペットブームが続く昨今、保護犬・保護猫の問題やペットショップのあり方など、命を取り巻くさまざまな課題が取り上げられるようになりました。
私が『犬と私の10の約束』を初めて読んだのは、今から15年ほど前のことです。当時、周囲ではちょうどペットブーム。子どもたちの友達も次々と犬を飼い始めていました。
子どもにとって、生き物と暮らすことは命と向き合うことを学ぶ良い機会になるのではないか。そんな思いもありました。私たち夫婦も子どもの頃に犬や猫を飼っていた経験があり、その可愛らしさも大変さも知っていました。
そんな時に出会ったのが、この本でした。
「この10の約束を、自分は守れるだろうか」
「いつか別れの日が来る命を迎える覚悟があるだろうか」
そう考えると簡単には決断できず、結局、犬を迎えないまま12年が過ぎました。
そして数年前、今の愛犬を迎えました。もちろん、とても悩みました。
可愛いという気持ちだけではなく、病気や介護、そして別れといった最悪のことまで考えた上での覚悟が必要だと思ったからです。
しかし、その覚悟を持ったからといって、毎日そのことばかり考えて暮らすわけではありません。今、この子は一心にこちらを見つめ、しっぽを振ってくれる。その愛情に、きちんと応えようと思いました。
また、この子を迎えたことで、すでに成人した子どもたちが以前より頻繁に帰省してくれるようにもなりました。
何気ない日常の写真を送るだけで会話が生まれ、家族のコミュニケーションの中心にもなっています。そして何より、毎日の暮らしの中でたくさんの癒しを与えてくれています。
言葉で気持ちを伝え合うことのできない生き物だからこそ、こちらが理解しようと努めることが大切なのだと思います。
躾をすることも、リードをつけることも、この子の命を守るためです。日々の愛情を注ぎながら、一緒に暮らしていく。その積み重ねが信頼関係をつくっていくのだと感じています。
この本は、犬を飼う前に一度読んでほしい本です。そして、飼い始めてからも時々読み返してほしいと思います。
私自身、この本を読んだからこそ犬を迎えることを慎重に考えることができました。そして今は、愛犬と過ごす何気ない毎日がかけがえのない時間だと感じています。先のことを考えれば寂しさや不安もありますが、それ以上に今を大切に過ごしたい。そう思わせてくれる存在に出会えたことに感謝しています。
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